就農でなぜ有機栽培を選ぶのか?…2015.08.10
ジオライフ協会の窪です。宇陀榛原で2度目の夏の気候は、予想に反し
平年並みですね。にも関わらず、平地に比べたら千両茄子には、温度
足りない様子。仲間のナスは結構不作。今年は難しい天気でしたね。
本年度は国の研究事業もあるし、有機農業塾の座学を担当させて
いただいている。そんな事情もあって自分のやってきた農業をじっくり
見つめ直すことが出来てきました。
海外からの栽培ノウハウや交流の問い合わせも増えてきました。
今、どの百姓にとっても『農業のスタイルを考え直す時期が来ている』
のじゃないかと考えています。
僕が有機農業を始めた理由はいくつかあるのですが、主な理由というか
たぶん、こうじゃないかと思うところを整理すると。。。
理由1. 資金がなかった。
売り上げを試算すると、小規模就農で資本投下できる理由なんて
どこもにないです。事実余裕もなかったしね。そんな中で始められる
農業スタイルは、天然由来資材だけで、金を使わず、知恵を使う農業
しかなかったわけです。農薬買うなら本を買えよと今でも思います。
理由2. 傍目に有機野菜は良く売れていた。
実際、良く売れた。 鮮度さえきっちりまもれば、無農薬栽培って
キーワードで市井の生活者を振り向かせるのには、もってこいな営農
スタイルなんじゃないでしょうか。
当初、振り売りしていたときの実感です。
理由3. 化成肥料や農薬って畑をかく乱しすぎる
短期間で栽培を学ぼうとすると、座学、他農家と交流、実施、観察と
PDCA手順をまわすしかないと思うんです。その中で化成肥料って、配合
されているものが多いし、単肥じゃなかったら、いきなり植物体の障害
が改善したりします。追加で補うんじゃなくて、ナゼ吸収できていないの
かを考える糸口を奪ってしまうよなと思うんです。
あたりまえだけど、農薬はせっかく多様化しはじめているバイオマスを
崩してしまいます。
これで回答になりますでしょうか。
良い仲間農家に出会われて、美味しいお野菜が
テーブルにならびますように!
就農でなぜ有機栽培を選ぶのか -了-